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2021/03/03
みなさんこんにちは。営業の勝部です。今回は中古マンションの天井のウラの話をします。
中古マンションの天井のウラをご覧になったことはありますか?あまりありませんよね。
実は、中古マンションを内覧する際、私はそっと天井を叩いてみています。それが何故なのか、お話しします。
写真は、マンションのリフォーム工事中に天井を撮影したものです。
天井に格子状に天井を支える軽量鉄骨が組まれ、その中に電気配線が見えます。
実はこの天井は、解体された状態ではなく、新たに天井を組んでいる途中なのです。
何故その様な工事が必要なのでしょうか。
それには二つの理由があります。
一つは、天井に貼るクロス(壁紙)が将来割れることを防ぐためです。こちらのマンションは元々、直天井と言って、コンクリートの躯体(建物構造体)に直接クロスが貼られていました。
直天井にする理由は、天井高の確保や、コストダウンなど様々な理由がありますが、良く見られる工法です。リフォームでクロスを貼り替えた場合、将来かなりの確率でクロスがヒビ割れます。躯体とクロスの水分含有量の差によるものです。
それを防ぐため、この写真の様に、わざわざ天井を組み直して、クロスの下地となる石膏ボードに、新しくクロスを貼ることで、クロスのヒビ割れを防ぐことが出来ます。
もう一つの理由は、照明配線の自由度が高まることです。配線がしやすくなるため、位置の変更、追加などがしやすくなります。ダウンライトなど、躯体と天井の隙間が必要な場合も、この様に天井を組み直す場合があります。
私が中古マンションを内覧する際、天井を叩く理由は、直天井かどうかを確かめているのです。
天井を組み直すにはコストがかかりますが、上に挙げたメリットもあるので、有効な工法だと思われます。弊社は将来のメンテナンスのしやすさを考えて、直天井の場合は、天井を組み直す工法を採用しています。
天井や壁の叩き過ぎにはご注意ください。