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2017/09/14
こんにちは工事担当の馬場です。
今回は発泡プラスチック系断熱材です。
プラスチック樹脂に発泡剤などを加えて作られる断熱材です。発泡剤により作られる微細な気泡は独立しており、高い断熱性能を持ちます。また、体積のほとんどが気体のため軽量なのが特徴です。
かなり改善が進んでいるものの未だに発泡剤として代替フロンを利用した製品が一部に残っています。オゾン層を破壊する特定フロンは地球環境の保護の観点から規制され、その代わりに使われているのが代替フロンです。代替フロンは温室効果ガスの一種で(だからこそより高い断熱性能を獲得するわけですが)、世界的に排出量の削減が求められています。環境性を考慮すると代替フロンを用いた製品は避けたいところです。フロン、代替フロン(フルオロカーボン等)に変わる発泡剤として利用されているのが、炭化水素や二酸化炭素です。
発泡剤として代替フロンを用いた高性能を謳う発泡系断熱材には、時間の経過と共にこの発泡ガスが空気と入れ替わり、徐々に断熱性能の低下を招く物があります。およそ5年で入れ替わり、30%程度の断熱性能の低下があるようです。完全に空気と入れ替わってしまっても独立気泡自体はそのまま残るので、ある程度の断熱性能は保持しています。その場合は、一般的なグラスウールなどと同等の断熱性能になるようです。
発泡プラスチック系断熱材は製品のほとんどが工場でボード状に成形されていますが、現場で吹き付けて作業できる断熱材もあります。現場発泡の吹付による断熱材は、複雑な形状の断熱層を作ることができたり細かい隙間にも充填できる、連続した断熱層を作ることができるなどのメリットがあります。
硬質なボード状の断熱材は基礎の外断熱にも利用されているようです。発泡プラスチック系の断熱材はシロアリの被害を受けやすいため、厳重なシロアリ対策を施したうえで常に注意を払っておく必要があります。しかし、もともとシロアリの生息域では土と接する部分での外断熱への利用を避けるべきです。
発泡プラスチック系断熱材はいずれも断熱性能が高く(熱伝導率が小さく)、薄い断熱層で所定の基準を満たせます。